第761号(2012年09月14日号)

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FRB予想外のQE3(第三次金融緩和)でNY市場はCasino化!

FOMC(連邦公開市場委員会)は予想に反して米国時間9月13日第三次金融緩和(QE3)を決めた。本誌でも、「QE3をやるとすれば住宅担保証券の買い取りだろう」と述べたが、QE1やQE2のような大規模(約40−50兆円)な国債購入ではなく、失業率が改善を見せるまで住宅担保証券を毎月約3兆円規模で買い上げるというものであった。またゼロ金利維持の期限も2014年から2015年まで延長した。
NYダウは206.51ドル上昇して13,539.86ドル、ナスダックは41.51ドル上昇して3,155.83ドルになった。
住宅担保証券の買い上げは住宅ローン金利を下げ、住宅販売数が増えるので住宅価格を押し上げる効果がある。住宅価格上昇で家計の含み資産が増加し消費を伸ばす効果があるので住宅担保証券の買い取りは実体経済に有効な正しい決断と言える。また2014年までであったゼロ金利政策を2015年まで延長することも決めたが、これは正しくない。アメリカ経済がかなり脆弱であることを認めることになり景況感を悪化させるからである。
NY市場で銀行株が3−5% も上昇したのを見ても分かる通り、また過去のQE1−2で証明されてきた通り、今回のQE3でNY株価はさらに上昇した。
NY株価はバブルのピークを打ったことになり、これで今後バブル崩壊に陥るのが確実になった。日銀もアジアの中央銀行もFRBに追従することには慎重だろう。本誌で、「屋上まで押し上げられた株価は9月18日、梯子を取られたところへ地震で屋根から放り出される」と述べたが、放り出された株価の日銀による救済は限定的。来週は欧州の景気のいい話が実現不可能であることが分かり今までの期待が失望に変わりさらに株価バブル崩壊に拍車を掛けるだろう。
日本時間9月17日の夜中のNY市場は下げに転じると見ているので本日がニッケイのピークで18日(連休後)は大きな下げに転じるだろう。
今回のFRB(米連邦準備理事会=中央銀行)のQE3でいよいよNY市場をCasino化(賭博化)することになった。ドル・円が78−77円台であれば9月18日からの日銀の政策決定会合で大規模な金融緩和は無いと思われるので、やはり18日からは総じて下げ相場だろう。「噂で買ってニュース(QE3)で売る」!
前回の本誌で述べたが、売り方には絶好のチャンス到来!である。


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