第791(2012年12月20日号)

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日本に「本格的大相場(バブル)がやって来ます!」、「ニッケイ最高値1万55円」を見下ろす時は何時でしょうか?

と2012年12月12日の本誌No.788に書きましたが、1週間後の昨日12月19日ニッケイは237.59円高、10,160.40円となり「最高値1万55円」を見下ろすことになりました。安倍自民圧勝で日本がアメリカと政治、経済で歩調を合わすことになった効果が株価に現れたと考えてもいいと思います。

FRB (米連邦準備理事会)バーナンキ議長のTrap (罠)!

今世界の市場がアメリカの「財政の崖」(Fiscal Cliff)が年内解決するかどうかで一喜一憂しているのは、バーナンキFRB議長が議会証言で「Fiscal Cliffが解決しないと2013年のアメリカ経済は不況に陥る危険があるが解決すれば良くなる」と述べた事を市場が素直に信じているからです。
私が「ここ一番!」と「インターネット・セミナー」で述べた通り、「バーナンキ発言はTrap(罠)である」ことは間違いないでしょう。
Fiscal Cliffが解決して、バーナンキ議長が言うように「アメリカの景気がよくなれば必ずNY株価は下がる!」と言うのが私の持論です。
一昨日NYの知り合いのアナリスト達と電話会議をした際皆にも話しましたところ全員びっくりしていました。「ここ一番!」の読者、「インターネット・セミナー」の視聴者には既に説明済みの私の「水槽論」を解説したら全員納得したようでした。
私の「水槽論」とは、市場経済を「水槽」に例えた考えです。
水槽の水はマネー、魚は経済(GDP)。経済成長期には魚(経済)に食欲(資金需要)がありマネーを食べて(設備投資をして)子供を産むので(経済成長するので)魚達の体積が増加し水槽の水面(時価総額=平均株価)が上がります。ところが今日のように魚が水を飲まず、子供を産まなくなると(先進国の経済成長が止まると)魚の生命維持分だけの水が減って行き水桶の水面(平均株価)が徐々に下がってきます(経済ゼロまたはマイナス成長化)。特に2008年後の不況でかなりの魚が死んだり弱ったので水槽のオーナー(中央銀行)としては魚の生存のために新鮮な水を水槽に入れ続けなくてはならなくなりました(金融緩和QE 1‐3)。Fiscal Cliffが解決するとアメリカ経済は良くなると言った手前上もしFiscal Cliffが解決するとバーナンキ議長は水槽に水を入れるわけにはいかなくなります。本当はFiscal Cliffが解決しても増税と財政カットに変わりはなく、2013年アメリカ経済は決して好況にはならない(決して魚の体積は増えない)のに水槽に水が入ってこない(QE4が無い)。だから私の言うように水槽の水面(株価)は急速に下がるのです。それとも知らずにFiscal Cliffが解決するとアメリカ経済は良くなると信じてアメリカ以外の国はNYの水槽に水を入れるので水面(時価総額)が上がります。その分をさっさとバケツで汲み出そうと(売り逃げようと)企んでいるのがFRBのバーナンキ議長です。
バケツで汲み出された(売り逃げられた)後、魚(アメリカ経済)は子供を産むどころか泳げなくなる魚が増えてきたこと(低成長、高失業率)に気付き外資は慌てて資金を引き揚げるので水面(株価)が大きく下がります。では今回のFiscal Cliff騒ぎで誰が得をして誰が損をするのでしょうか。そこで「しまった、こんなことなら白川日銀総裁のような正直な日本の水槽にすればよかった」と思い、残った資金をニッケイに回して来るというのが私の筋書きです。バーナンキ議長の「罠」がばれるまでは円安、ニッケイ高、ばれた後は円高、ニッケイ高!金は来年からアメリカのキャピタルゲイン税率が上がるので年内は利食いで下げ、来年から高騰!
(こんな面白い話が何度も読めるのですから、ご協力金、まだの方は宜しくお願い致します)。


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