3月11日は東日本大震災の3周年、しかし、、、
2008年9月15日のリーマン・ショックに始まった株価急落は2009年3月11日には6,600ドルまで下げ、大暴落となりました。最安値を付けた2009年3月11日から丁度5年目に当たる今週3月11日のNYダウは何と最高値16,400ドルを付けています。約150%の値上がりです。では今までのNY株価の上昇期間の統計を見ると最長で60ヶ月となっています。3月11日は60ヶ月(5年)ですから、統計上は「これ以上上がらない」ことになります。統計はあくまで統計で、経済学的な理由にはなりません。では何故5年間株価が上がり続けてきたかと言うと、最大、かつ唯一の理由はFRBその他世界の中央銀行の未曾有の金融緩和です。通貨増刷による通貨インフレヘッジとして資金が株式市場と不動産市場に流れたからです。アメリカの実体経済を表すGDP(国内総生産)の5年間の平均は1%前後です。経済が1%そこそこなのに株価(NYダウ)は9,800ドル(150%)も上がったことになります。では株価上昇はどれだけの期間上昇を続けたか過去の例を調べて見ると、NYダウはセプテンバー・イレブン(2001年9月11日)後の2002年10月から2007年10月の最高値(14,200ドル)を付けるまで5年(60ヶ月)かかり、その直後下げ始め2008年のリーマン・ショックを経て前述の、今から丁度5年前の2009年3月11日に6,600ドルの暴落になっています。このような上げが続く場合は、これも過去の実例からですが、急落の前には必ず「調整」があります。調整の定義は高値から10%前後の下げのことを言います。ではNYダウが今日の高値に至るまで調整があったかと言うと、調整に当たる下げは今のところありません。順序としては、これから起こることは調整と言うことになります。統計上からでない調整の経済学上の理由があります。それは今までの株価上昇の唯一の理由であったFRB(連邦準備理事会)の緩和が2014年1月から月額8.5兆円から毎月1兆円ずつ縮小されている事実です。株価上昇の源が減少し、やがてなくなるのですから株価が下がるのは当然です。2014年に入ってからもNYダウは20%近く上げていますが、市場での取り組みを見ると売買ボリューム(出来高)がどんどん減少し、乱高下を繰り返しています。先般のウクライナ問題が起きた時(3月10日)150ドル以上下がると翌日(11日)は200ドル以上上げています。つまり調整が起きる時の決まった現象が乱高下であり出来高の減少です。
丁度みんなで富士山に登っているのですが、7合目になるとほとんどが疲れて登れなくなり、わずかな人が空気の少ない中を登っている状態です。
次に何が起きるかは言うまでもないことです。今の株式市場はこうした状況にあることをよく認識しておく必要があります。
「ここ一番!」の読者に先週から「持株はすべて売るように」とアドバイスしている所以です。
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