まさかの日本対中戦争
第二次大戦後日本は先進国中最も民主主義と資本主義が遅れた国としてスタートしたが、戦後70年経て先進国中民主主義と資本主義の最も成熟した国家になった。民主主義の基本は主権在民であり国家は国民の奉仕者である。
日本政府はGDP比240%、やがて300%になろうとする先進国中最高率の負債を厭わず国民に奉仕し続けた結果、日本の国民は先進国中例を見ないGDP比300%、1,500兆円(15兆ドル)の現金と有価証券資産を持つほど裕福になったことからも分かる通り日本は先進国中最も民主主義が成熟した国である。
資本主義の哲学は「カネがモノを言う」であり、競争で優劣を決める仕組みである。日本は戦後の経済競争の結果、国連加盟国のほとんどに対して総額500兆円以上の債権を保有する世界最大の債権国になった。日本は戦後の資本主義経済競争の勝者であり、先進国中最も成熟した資本主義国家になった。
「モノには始まりがあり、終わりがある」ように、民主主義と資本主義が成熟期に達すると、次に来るのは「民主主義と資本主義の終焉」である。
人類の歴史を見ると、モノの考え方(主義や哲学)と国家、社会の制度が知らず知らずのうちに変わった例は無く、必ず血みどろの革命や世界的戦争で変化を遂げてきた。
私は近日中に皆様のお手元に届く「小冊子Vol.59」の中で「日米対中国武力抗争の必然性」について述べ、2020年に中国が沖縄攻撃を仕掛けて来る根拠を述べたが、日本の対中戦の必然性については述べていない。
日本政府と民間の負債合計がGDP比500%になっているにもかかわらず日本の10年物国債利回りは世界最低の0.5%、2年物はマイナスである。日銀はGDP比でFRB(アメリカ)の3倍の緩和続行で円安を促進しているにもかかわらず貿易赤字は増え続けている。超大金融緩和、円安政策、財政出動でも日本経済は全く成長せず、金利はゼロからマイナス。資本主義の原理が効かなくなっている。政府の負債支払い能力が完全になくなったことは最早政府が国民に奉仕する民主主義が通用しなくなったことを証明している。黒田日銀総裁の異次元と言うより「異常」な金融緩和政策は2015年中に終了するが、日銀が日銀券の異常極まる増刷と国債の買取りを止めたら資本主義の原理が働き正常に戻るので金利は3%以上に上昇する。そうなると国債利払いが急増し国債の構成は赤字国債70%、建設国債30%の割合となり日本は名実ともに財政破綻する。
日本経済は異常な金融、財政政策によってのみ存在出来、正常に戻ると崩壊する宿命にある。2020年日本は中国とは異なった理由で戦争が必要になるのである。来るべき日本の姿?それは増田俊男の「下山の哲学」を知れば分かる。
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