第933号(2014年9月30日号)

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安倍総理の所信表明演説の意味

外人、特にヘッジファンドは安倍首相の所信表明を待って売りに走ることを決めていた。私も全文を読んだが、「外人に売りの理由を与えるに十分」であった。
かつての小泉首相が「経済丸投げ」した金融大臣竹中平蔵氏と同じく安倍首相が金融政策を丸投げした黒田東彦日銀総裁は「同じ穴のムジナ」。
アメリカ(FRB)の都合(利益)に合わせるために日本経済を犠牲することを良しとする御仁。何故日銀の異次元金融緩和規模(量)はGDP比でFRBの3倍という異常なのか。何故日銀の緩和時をFRBの5年遅れにしたのか。
その理由が「FRBのご都合」であることは本誌で何度も述べた通りである。


では何故外人は安倍所信表明のタイミングで日本売りに変わるのか。
それは彼等(アメリカにとって)アベノミクスの利用価値が無くなったから。
FRBの目的は、今回の「小冊子」(Vol.60)で説明した通り、世界の資金がNY市場に一極集中したところで暴落を仕掛け、世界名義の資金をアメリカの名義に変えることである。
外人ヘッジファンドが日本買いを続け、年金運用資金や公的資金もリスクを増やして日本株買い、さらに日本の投資家も財布をはたいてニッケイ買いに走った。どこまでニッケイが上がり、どこまで下がるかはタイムリーに「ここ一番!」でお知らせしてきた通り。
外人の戦略的主導でニッケイの値上がり率はNYよりはるかに高くなったのは当然。
「見劣りする安倍総理の所信表明」でFRB主導の「より良きアメリカ経済」をデモンストレート(誇示)し、ニッケイ市場に集まったジャパン・マネー(かつての郵貯・簡易保険資金同様)をNYに移動する、、、「すべて予定のコース」。


日本が、政治はいざ知らず、経済的独立を目指すなら日本主導による「アセアン市場統合」を目指すべき。難航中のTPPでも、アメリカは日本が外れたらアジア市場を中国主導のRCEP(東アジア地域包括的経済連携=既に16カ国加盟)が制することになるのだから日本がその気になればアメリカは日本の条件を丸呑みしなくてはならなくなる。なのにどうして日本はアメリカに利用されることばかり考え、アメリカを利用することが出来ないのか。
「小冊子」(Vol.60)でくどいほど述べたが、何故か私はアメリカの政治・経済の中枢に吸い込まれて行くような気がする。アメリカのトラップ(罠)なのか、または別の勢力の悪戯なのかよくわからない。しかし「本物」が見えるようになったことは確かなので読者と共に利益を共有出来るのではと思っている。




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