世界経済大異変!
2014年6月原油価格(WTI)は105ドルだった。同年11月、価格は75ドルまで下がったので通例に従ってOPEC総会は減産に踏み切ると市場は予想していたが減産どころ若干の増産となったので原油価格は急落、翌年2015年1月には45ドル台まで下がった。その後下げ続け本年(2016年)は一時30ドルを割り、現在31‐32ドルで推移している。
株価は年初来原油価格と中国経済の不透明で中暴落状態だったが、1月29日の日銀黒田総裁のマイナス金利導入発表で株価は急騰、上げ止まると急落するなど不安定な動きが続いている。日銀のマイナス金利発表でドル・円は121円まで下がったが、わずか3日で再び元の117円台に上げている。
原油の産油量は1970年以来サウジアラビアが世界一であったが、2015年11月アメリカの産油量が1,280万バーレルになりサウジを抜いて世界一になった。
2015年7月イランと米、英、仏、露、中の安保理常任理事国で核保有国と非核の独を加えた6カ国と核合意が成立、本年から対イラン経済制裁が解かれた為中東でサウジに次ぐ産油量であったイランの原油が市場に供給される。中国はもとより新興国の経済が低迷し、原油の需要が落ち、供給過剰が続いている。
サウジもロシアも原油生産は国営だから生産量は政府が決めるが、アメリカの場合は採算性の観点から生産量は市場価格、つまり市場原理で決まることになっている。
下図を見るとアメリカの原油生産量は全く市場原理に従っていないことがわかる。何故か?
前述の通り日銀がマイナス金利導入を発表したとたんに円は121円まで急落したが今は117円の円高。本誌で述べた通りマイナス金利政策は事実上量的緩和と同じだから円安が進むはず。何故か?
私はMr. James Rickardsと2014年1月に知り合った。氏はNSA(国家安全保障局)、CIA、ペンタゴン(国防総省)=軍産複合体のアドバイザー。
人前ではいつも大勢に囲まれ質問責めで苦労されているが、何故か私は特別扱いで二人だけで話してくれる。氏によると、市場に、政治に「不思議なことが起きている時は、何かを仕組んでいる時」だそうだ。
氏とは私がオクスフォード・クラブの特別会員であることが縁で知り合った関係で2014年10月に私に約束してくれたことがある。
これは一部の投資家の皆様にはお知らせしたが、「2016年の大統領選の前に騒動が起きるので100年に一度の超大儲けが出来る」、「君と知り合っていなかったのでスイスフランのユーロからのペッグ離脱発表日(スイス国立銀行)を教えられなかったのが残念だ。2016年になったら明確な予定を知らせる」と約束してくれた。もしスイスフランのことが分かっていたらプライベートジェットでも買えたかも知れない。さて氏は本当に信頼できる方で、さっそく今月中にNYでお会いしてくれることになった。アナリストや経済学者がサウジとロシアの接触やアメリカのシェール業者の減産について述べていることについて聞いたら、「100ドルの投資家が知り得る情報を信じる者は救われない」と言われた。
私は何千億の投資家ではないが、ありがたいことである。今月末まで待てない気持ちだ。読者にもお役に立つことが出来ると思う。
とにかく「何か大異変」が起きる!
「ここ一番!」の読者には1月29日「株価の急騰が止まったら即売り、市場から遠ざかる」と言い、「君子危うきに近寄らず」と言ってある。
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