1078号(2016年5月31日号)

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アベノミクスは失敗か

政策が失敗であったか成功であったかは政策が掲げた目標や数的ターゲットが達成できたかどうかによる。
アベノミクス3本の矢の目標は日本経済を「デフレから脱却」させ、成長路線に乗せることであった。
第一の矢は金融緩和戦略、第二の矢は財政戦略、第三の矢は成長戦略であった。
金融緩和戦略のターゲットはインフレ率2%、財政戦略は2013年から10年間で200兆円を投じて国土強靭化計画を実施する、成長戦略は聖域と言われてきた農業、医療、教育分野の規制緩和等で新たな市場を創造することであった。
黒田日銀総裁は2013年4月4日異次元金融緩和を発表、2年後に物価を2%上げると発表したが、2015年4月までに達成できず、2016年10月に延期、今期0.4%下落なので絶望。
年間10兆円の東日本大震災インフラ復旧を含む国土インフラ公共投資にもかかわらず内需は拡大されずGDP(経済成長)はインフレ調整後でゼロ又はマイナス。
規制緩和、構造改革も生産性向上に全く寄与していない。
規制緩和と構造改革は生産性を含む供給力に寄与するからデフレの元凶である生産過剰を増幅させる。
皮肉にも第三の矢が不発に終わってデフレが促進されなかったのはラッキーであった。
言うまでもなくアベノミクス三本の矢は的に届く前にすべて折れてしまった。
デフレ脱却ならず、経済成長鈍化、異常緩和で株価と地価だけ上げたしっぺ返しを前にして2017年4月消費税増税などとんでもないことである。
リーマンショック前と伏線を張って伊勢志摩サミットで各国首脳に経済不安無きにしもあらずの同情のお言葉をいただいてやっと増税延期発表。
ロシア急接近は格好良かったが、アベノミクス失敗の誤魔化し方は惨めとしか言いようがない。

機動的財政出動

財政出動は2013年4月4日に麻生財務大臣が発表すべきことであった。
弱った日本経済に投与すべきは栄養剤(財政出動)であってカンフル剤(金融緩和)ではないと私は本誌でも何度も述べたが安倍首相を取り巻く有識者、学識経験者の皆様には通じなかったようだ。
Nothing is too late(何事も遅すぎることはない)。
異次元金融緩和で創った金融、不動産バブルを調整してからの財政出動なら長期成長、現状のままでの財政出動なら1989年のように一瞬の夜空の花火で終わる。
国の債務は国民の資産だから財源など気にしないでどんどん赤字国債発行で最も相乗効果があるコンクリート、箱物公共投資をすることだ。



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