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平成30年度一覧
1281号(2018年10月3日号)
トランプの寿命
トランプの寿命を知るにはトランプの使命を知らねばならない。
ではトランプの使命は何か。それを知るにはトランプを大統領にしたキングメーカーが誰で、一体どんな使命をトランプに課し、それは何の為かを知る必要がある。私は2016年5月20日、私のあらゆる情報メディアで「次期大統領はトランプに決まったので選挙の結果を待つ必要はない」と述べ注目を集めた。
同年5月8日カジノ王と言われるシェルドン・アデルソンがトランプ支持を表明。続いてキッシンジャーが同月16日トランプに会った。さらにCFR(外交問題評議会)が政策顧問をトランプ陣営に送り込んだ。イスラエル右派(金脈)とキッシンジャー、そのバックのキングメーカーCFRがトランプ支持になったのだから私が次期米大統領は選挙を待たず決まったと確信するのは当然であった。
CFRは同グループである英国王室国際研究所設立(1920年設立)の後を追って1921年設立され両者共クーン・ローブやポール・ウォーバーグ等ユダヤ資本の支援を受けてきたことから今日まで米大統領並びに財務、国務(外務)、商務長官等のキングメーカーとされてきた。私は、先進国経済は停滞期に入り、経済成長の糧(パイ)を自由競争で分かち合うことが出来なくなるので、今後は自国中心になり他国からパイを奪う時代、すなわち「下山の哲学」の時代になると述べてきた。戦後の政治の安定と経済成長はアメリカがCFR提案のLiberal World Order(リベラル世界秩序)を国際指針として世界に普及した結果であり、私に言わせれば「登山の哲学」の時代であったからである。私がアメリカのシンクタンク等で盛んに「下山の哲学」を述べている時、リチャード・ハースCFR会長も「戦後の秩序は終わろうとしている」と、自ら掲げてきた「自由とリベラルの旗」を降ろそうとしていることを知った。そしてトランプ大統領発足後間もなく(2018年3月21日)「Liberal World Order R.I.P」(リベラル世界秩序よ、安らかに眠れ)と題した論文を発表した。戦後「自由とリベラルの旗」を振ってアメリカが世界に築いた軍事覇権とグローバル経済覇権が終焉をむかえようとしているのである。トランプはキングメーカーからリベラル世界秩序の次に来る新しい秩序は知らされていない。Scrap and Build(古きを壊して新しきを造る)は生命の摂理であると共に政治・経済の宿命でもある。トランプの使命は「古きを壊す」ことであって「新しきを造る」ことではない。経済成長のパイがなければ自由貿易もグローバリズムも国際協調も「百害あって一利」なしである。
トランプは毎日既存勢力の「トランプ降ろし」の嵐の中で汗をかきながら堅固な岩盤破壊に精を出している。「平和は戦争の為の準備期間である」(増田)
リベラル世界秩序がもたらした戦後の平和と繁栄は同時に戦争準備期間であるから次に来るのは世界戦争時代である。CFRはトランプに来るべき世界戦争時代の秩序は与えていない。それはトランプの任務は「壊し屋」のみだから。
「トランプの寿命は世界戦争の発端が中東で始まる前」まで。「トランプは戦地から軍を退いて、高みの見物をするタイプではない」からである。
今トランプは中東、東欧、アジアを敵・味方に二分するのに忙しい。


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