第619号(2010年12月13日号)

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本誌12月10日発信618号で「2007年日本は洋上に日米ミサイル迎撃基地を建設するために、、」と述べたが間違い。
正しくは1998年小渕内閣の時のこと。同年8月26日閣議で日中関係の悪化を考慮して同ミサイル迎撃基地の調査費(約9億円)を却下したところ4日後の30日北朝鮮のテポドンが東北上空に飛来し三陸沖に落ちた。小渕首相は3日後の9月2日に閣議を再開同調査費を承認した。
お詫びして訂正させていただきます。

ノーベル平和賞騒ぎ

ノ―ルウェイのノーベル平和賞の授賞式が12月10日に首都オスロ―で開かれたが、これに先立ち中国の平和運動家であり天安門事件で指導的役割を果たした劉曉波氏(獄中)の受賞が決まったことから中国はもとより世界に波紋が広がった。
中国は、劉氏の受賞の意図は政治的内政干渉で西洋の思想を強制しようとする愚かな茶番劇(新華社通信)酷評し、極度な言論規制と民主運動家はもとより北京の映画アカデミーのメンバーのカンヌ(フランス)映画祭への参加まで禁じた。
一方、オバマ大統領は中国との経済協力の必要性と中国批判の世論の板挟みになりながら、「劉氏の早期釈放を求める」と声明を出すにとどめている。
10日の授賞式は招待国65カ国中17カ国が参加を取りやめるなど異例の事態となった。欠席国は中国をはじめロシア、カザフスタン、チュニジア、サウジアラビア、パキスタン、イラク、イラン、ベトナム、アフガニスタン、ベネズエラ、エジプト、スーダン、キューバ、モロッコ、アルジェリア、スリランカに及んだ。中国はノールウェーに対しては貿易関係を断ったし、不参加国が中国からの参加による報復を恐れたのは事実だろう。
しかし、参加国の20%近くが中国の意に従った事実を我々は率直に認めざるを得ないだろう。
ダイナマイトの発明者、ノーベルの遺言によると平和賞は、「国家間の友好関係、軍備の削減と廃止および平和会議の開催と推進のために最大かつ最善の貢献をした人物と団体」となっている。
ポーランドの「連帯」を率いて反政府運動を展開していたワレサ、チベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ4世、ミャンマーの民主化指導者アウン・サン・スー・チー女史。
ノーベルの遺言に照らしてみて、少し政治的過ぎないかという意見もある。
しかし前回の本誌で述べた通り、北朝鮮の韓国砲撃がアメリカにとって「一石三鳥」、中国にとっては大きな外患であった。そして又今回の劉氏ノーベル平和賞も世界の世論を敵に回しかねないとんだ外患。ご難続きの中国である。
経済成長10%、軍事力拡大は二桁の中国で今所得格差が急ピッチで拡大している。第二の天安門事件の芽は全国各所にある。我々から見ると劉氏の平和賞に対する中国の反応は過剰かつ異常に見えるが、中国にとって国内の治安はアメリカの軍事圧力より怖いのかも知れない。




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