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平成28年度一覧
1085号(2016年7月5日号)
EU(欧州連合)の終わりの始まり
もうじき皆様のお手元にお届けする「小冊子」(Vol.80)で詳しく解説しているが、近い将来EUとユーロ共通通貨体制が崩壊するのは確実。
その理由を挙げ詳しく説明している。
そもそもEUの目的は欧州各国の財政、金融、安全の統合による大ヨーロッパ連合であった。
28か国が一国単位でアメリカをはじめ世界を相手にするよりGDP、市場規模、人口においてもアメリカをはるかに凌ぐEU共同体として競合した方が有利だと言う御もっともなうたい文句でかつての自由主義陣営とソ連崩壊(1991)後独立した共産主義陣営から呼び込んだ。
2000年ユーロがEUの共通通貨として発足してから16年EU加盟国28か国中19か国が従来の自国通貨を捨てユーロに切り替えた。
ユーロ採用19か国の経済規模、生産性、競争力等経済力はドイツをトップに最低のギリシャに至るまで段階的に異なる。
異なる経済力の国々が同じ購買力の通貨を使えば弱い経済国の資産がバブル化するので一見好況になったとの錯覚に陥る。
この錯覚状態がユーロ発足の2000年から10年続いた。
ギリシャ製とドイツ製の冷蔵庫が同じユーロ価格で表示されていれば誰でもドイツ製を買うのでドイツの貿易黒字増大、ギリシャの貿易赤字増大が続いた。
2010年になるとギリシャを皮切りにスペイン、アイルランド、ポーランド等南欧で不動産バブルが崩壊し資産価値がユーロ採用時の価値にまで下がったので不況に陥り、ギリシャのデフォルト騒ぎに見られるように、赤字国債が払えなくなった。
ギリシャやその他にデフォルトされてはEU創立の化けの皮が剥がれるのでIMFの協力まで得て救済した。
EUにおいて英国はドイツに次ぐ大国でEU滞在中ドイツより高い成長を遂げてきたのでEUのメリットを最も多く享受した国である。
最早長居は無用、EUにさようならをして、今度は中国にメリットを求めようというのがBrexitの真の動機である。
EUが目指した通貨統合は弱小国をバブル化して資産を奪い、弱小国を財政破綻に追い込んで緊縮財政の圧力で財政支配、つまり弱小国の経済主権を奪い強国の利益にするのが本来の狙い。
ギリシャの財政破綻とBrexitでEUと言う名の世紀の略奪イベントの魂胆が明々白々になったのでこれでEUも幕引き。
日本企業はEUから撤退、手持ちの偽札同様のユーロを叩き売ること。
詳しくは「小冊子」(Vol.80)ご参照あれ。
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